雪の華がヒットした年もそうだった。
雪の華の演奏が途中で途切れたことに、キッチンにいた私は気づかなかったが、
いきなり怒鳴りだした父の勢いのほうに驚いた。
なんで途中で止まるんやっ。この女の人は、まだ歌っとるやないかっ。
その雪の華がヒットした2008年には、父は重病ではあったけれど、まだ生きていて
家族3人の団欒のようなものも、確かにあった。
去年のクリスマス、年末には、私はまだ家族に愛され、守られていると思っていた。
でも、それは錯覚だった、
地面に落ちたら消える雪の華のように、人間は死んだら終わりなのだろうか?